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ER-103SZ 施忠 アフリカ小葉紫檀 二胡

上級のアフリカ小葉紫檀材を使用。輪郭がはっきりした、明るく艶やかな音像。
ER-103SZ
モデル ER-103SZ
税抜価格 ¥290,000
税込価格 ¥319,000
形式 上海式
素材 本体(琴筒、琴托、棹、糸巻き): アフリカ小葉紫檀(上級)
琴筒正面: ニシキヘビ皮(上級)
琴頭装飾: 牛骨
棹装飾 なし
セット内容 ケース: NKC-03 BLK(セミハードケース)
弓: ERB-50(北方式)
駒: EB-01(油煎)
フェルト: EFT-02(ポリエステル)
替え弦: ERS-50
松脂
試奏音源 ER-103SZ 試奏音源


ER-103SZ その3
産地・形式
中国上海にある施忠工房で製作された上海式二胡です。
施忠工房
ER-103SZ その3
本体素材
上級のアフリカ小葉紫檀を使用。
アフリカ小葉紫檀の二胡は、明るく華やかで艶のあるいかにも紫檀という音色を奏でます。
二胡の素材
ER-103SZ その4
仕上げ
素材の持つ色や木目の美しさをそのまま生かすため、着色はせず、表面の保護と艶出しのため、透明なワックスを上塗りして仕上げてあります。
ER-103SZ その1
蛇皮
上級のニシキヘビの皮を使用。 弊社が取り扱っている二胡はすべてワシントン条約に基づいて正式に輸入許可を得た上で仕入れています。
蛇皮
NKC-03
ケース
セミハードケースの上位モデルNKC-03が付属します。 スタイリッシュで丈夫、軽量で持ち運びに便利。 ストラップ2本付属でリュックスタイルでの使用が可能です。
ケース
付属品
付属品
弓、弦、駒、フェルト、松脂と二胡演奏に必要な部品は一通り付属しており、すぐにでも演奏可能です。

二胡製作師 施忠
施忠

高級二胡工芸師 王根興氏に師事して二胡製作を学び、分業が徹底されている二胡製作の世界において、全ての部品製作から加工を一人でこなせる数少ない若手二胡製作師 施忠氏が製作する上海二胡は、初めから弾き込まれているかのような柔らかい質感があります。

施 忠(Shi Zhong) プロフィール
1969年生まれ、上海の二胡製作師。 1985年、上海民族楽器一廠に入社、高級工芸師除振高氏に古箏製作を学ぶ。 1996年より、上海敦煌楽器有限公司で高級二胡工芸師王根興氏に師事、二胡製作を学ぶ。 2006年、施忠民族楽器工作室を設け独立。二胡を初め、中胡、高胡、申胡、越胡、京胡、板胡、などを製作。 分業が徹底されている二胡製作の世界において、全ての部品製作、加工を一人でこなせる、数少ない若手職人。 既成の製作方法や概念にこだわらず、新しい形状や新材料の使用も積極的に試みる、二胡発展の次代を担う期待の二胡製作師。

二胡の素材
木材から作られている二胡は、使われる木の種類によってその音色が変わります。 二胡には様々な種類の木が使われますが、紫檀、老紅木、黒檀の3種類が二胡の三大材と呼ばれています。 良い二胡を製作するためには材料となる木材を十分に寝かせて乾燥(シーズニング)させなければなりません。このため、良質の二胡を製作する工房では、倉庫に多くの空間を割いて常に大量の木材を保管し、十分に寝かせ終えた材木を順次使用して二胡を製作しています。

紫檀の定義
紫檀製の二胡は高級二胡の代名詞として人気がありますが、紫檀の定義はかなり複雑です。 例えば、高級な仏壇に使われる紫檀は、その名もズバリ「ホンシタン」という材木で、マメ科ツルサイカチ属に属します。「ホンシタン」は単に「シタン」とも呼ばれるようで、これこそまさに紫檀ということになります。 楽器の世界では、ギターやバイオリンの部品に使われるローズウッドが同じツルサイカチ属の材木で、ローズウッドを和訳する際にシタンと訳すこともあるようです。 そうすると、ローズウッドなどツルサイカチ属のいくつかの種が紫檀ということになります。 しかし、実際には、ツルサイカチ属だけでなく、マメ科インドカリン属のいくつかの種も紫檀として扱われることがあり、さらには他の属のいくつかの種も紫檀として扱われることがあるようです。 このため、紫檀の分類は以下のようになるようです。 ・最狭義の紫檀:マメ科ツルサイカチ属(ローズウッドはその一部) ・狭義の紫檀:上記に加えてマメ科インドカリン属を含む ・広義の紫檀:上記2属以外にも紫檀に含められるものあり さらに複雑なのが、二胡の本場中国では、紫檀についてこれとは別の基準があるということです。中国で紫檀とされるのは、インドカリン属のいくつかの種で、一般的に紫檀とされるツルサイカチ属の材木は、紫檀ではなく黄檀という材種に分類されるようです。 二胡に使われる紫檀で代表的なものとしては、インド小葉紫檀、アフリカ小葉紫檀、大葉紫檀(血紫檀、血檀)があります。 インド小葉紫檀は二胡の世界では「これこそが紫檀」という扱いですが、インドカリン属の材木で、中国の分類では紫檀ですが、一般的にはカリンの仲間ということになります。 インド小葉紫檀に代わって近年紫檀二胡の中心的な素材となっているアフリカ小葉紫檀もインドカリン属の材木で、中国では紫檀ですが、一般的にはカリンの仲間ということになります。 大葉紫檀は、インド小葉紫檀やアフリカ小葉紫檀とは見た目が大きく異なります。こちらはツルサイカチ属の材木で、一般的には紫檀に含まれますが、中国の分類では紫檀ではなく黄檀ということになります。 このように、植物の属が異なる材木が紫檀と総称されている状態です。

紫檀の特徴
紫檀の定義の項目でご説明したように、植物の属が異なる材木が紫檀と総称されている状態ですが、紫檀系の木がいずれもマメ科に属しているという点は共通しています。マメ科の木は硬く、油分が多く、木の中に養分を運ぶ導管が多いという特徴があります。そして、木が切り倒されると導管は養分が流れ出て空洞になり、音がその空洞の中でよく響くようになります。このため、紫檀材は鳴りが良く二胡の素材として適しています。

アフリカ小葉紫檀
アフリカ小葉紫檀はその名のとおり紫檀の一種です。かつて紫檀二胡といえばインド小葉紫檀製が中心でしたが、インド小葉紫檀の絶滅が危惧されるようになり産地であるインドの政府が輸出を完全に禁止するに至ったことから、その代用材として近縁種のアフリカ小葉紫檀製が紫檀二胡の中心となりました。 アフリカ小葉紫檀は一般的にはパドックと呼ばれ、マリンバの鍵盤に使われることからもわかるように響きの良い木材です。 アフリカ小葉紫檀の二胡は明るく華やかで艶のあるいかにも紫檀という音色を奏でます。

蛇皮
二胡の琴筒の正面には、ニシキヘビの皮が張られています。 二胡に張られた弦は、松脂を付けた弓の馬毛で擦られることで振動します。これにより生まれた音は蛇皮の中央に置かれた駒を通じて蛇皮に伝わり増幅され、それが木製の胴全体で共鳴することにより、あの優雅で哀愁のある音が生み出されます。このように蛇皮は、二胡という楽器にとって非常に重要な部分で、二胡の職人が最もこだわって製作する部分でもあります。 二胡の価値は、主に木材の種類と等級、蛇皮の等級、工房や職人の技量や知名度といった要素で決まります。このため、価値の高い二胡には良質の蛇皮が使われています。 一般的に蛇皮の良し悪しは、皮の厚さ、均一さ、弾力、鱗の縦横の並びや大きさが揃っており、鱗の一枚一枚が適度に大きいといった点で判断されます。蛇類は餌を丸呑みにするため、腹側や胴の側面は食事の際に広がります。これにより皮が伸び縮みにさらされることから二胡に適した均質で適度に弾力のある安定した皮が取れません。これに対して背中側の皮は背骨が通っていることでこのような伸び縮みがないため、二胡には背中側の皮が適しています。その中でも人間でいうところの腰から少し上に当たる部分の皮が最良とされています。ニシキヘビは成長すると全長5~6メートルにもなる大きな蛇ですが、そのような大きな蛇でありながら二胡に適した部分は限られており、最上級の二胡に使える蛇皮は1匹のニシキヘビから二胡5本分程度しか取れないと言われています。 東南アジアではニシキヘビを食べる文化があり、食用のニシキヘビが養殖されています。二胡用の蛇皮は、主に食用に養殖されたニシキヘビから取られています。二胡に適さない部分の皮は財布やベルトの素材として使われ、肉だけでなく皮まで残さず利用されます。 なお、ニシキヘビは、現在ワシントン条約による国際取引の規制対象となっており、弊社が取り扱っている二胡はすべて同条約に基づいて正式に輸入許可を得た上で仕入れています。

ケース
発砲スチロールに布張りのセミハードケースと呼ばれるケースが付属します。セミハードケースは、丈夫でしっかり楽器を保護しつつ、軽量で持ち運びに便利という優れた特徴を有しています。

NKC-03ケース
弊社で取り扱っている2種のセミハードケースの上位モデルで、見た目がスタイリッシュであるとともに、背面ストラップの肩に当たる部分にクッションパッドが付いているため、肩への負担が軽減されます。ストラップは2本付属していますので、リュックスタイルでの使用が可能です。さらには縦持ち取っ手と底脚により、公共交通機関で移動する際も安心です。

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